
マスのオレンジ色、古代米の赤紫色、白く光るコシヒカリが美しい「立山の賦」。富山の「うま~い」が詰まった押し寿司
赤紫の古代米を白いコシヒカリで覆ったシャリに、マスなどのネタが調和した押し寿司「立山(たちやま)の賦(ふ)」味はもちろん、目でも楽しませてくれる人気の一品です。

できあがった寿司を持つ店長の岡田さん。毎日“一押し入魂”で作り続ける
「山をかたどった赤紫色の古代米は富山の宝である立山連峰を、白く光る射水産コシヒカリは富山の大地に恵みをもたらす白雪が降り積もる様子を表現しました」。そう話すのは、1964年創業の越中寿し本舗おかだや(射水市小島)店長、岡田伸治さん(44)です。登録商標となっている「立山の賦」は万葉の歌人、大伴家持が越中の国司として赴任していた時に詠んだ長歌にちなんで命名しました。万葉にちなんだ押し寿司の開発は、テレビで古代米の存在を知ったことがきっかけとなり、シャリに色がついた独創的な寿司を作りたいと考えるようになりました。高岡市の万葉愛好家から、家持の歌には頻繁に庄川のアユが登場することを聞いたとき、万葉集で詠まれているイメージと自分の作りたい寿司のイメージが重なり合い、2006年に「立山の賦」が完成しました。「立山の賦」はアユ、マス、ウナギの3種類あります。
「立山の賦」は1本ずつ手作りするので、1日に作る量は限られています。「毎日が“一押し入魂”」と岡田さんは笑います。「お客様にいつも変わらないお寿司を届けたい」。「立山の賦」という名前に誇りを持ち、古代米のつややかな紫色を毎日出していく、お寿司1本1本に魂を入れるかのように仕上げる岡田さんのこだわりです。

丁寧に手作りされた寿司に包丁が入る。山をかたどった赤紫色の古代米が鮮やかさが際立つ
「立山の賦」は今年10月で、販売から6年になります。富山県観光連盟の優良観光土産品(農水産加工品部門)の選定事業では第1号の県知事賞を受賞し、富山の代表的な土産品の一つになりました。岡田さんは「さらに多くの人に食べてもらい、『古代米の押し寿司=おかだや』というイメージを定着させたい」と話し、おいしさと見た目のよさ、富山らしさが絶妙に絡み合うネタとなる食材を求め、さらなる研究を続けています。
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