箸は命をつなぐ橋 | 47URARA

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4月職人の手仕事。

箸は命をつなぐ橋

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一見頑固職人、でも箸を語る目が温かい竹田さん

箸といえば日本の食生活には欠かせない物であり、食文化を影から支えてきた功労者でもある。そんな箸もあまりに身近な存在なためか、意外と神経を使わず選んでいるのではないか?改めて自分の箸を見てそう思った。

ネットで調べものをしていたら偶然にも「江戸木箸」とい文字が目に飛び込んできた。「江戸」という文字にとても弱い体質なので早速曳舟にあるお店を訪ねてみた。店の名前は「江戸木箸大黒屋」。頑固そうなご主人の竹田さんと話し始めると、すぐに温かい人柄が伝わってきた。

三角形あり八角形あり、思わず手にとってみたくなる箸いろいろ

「江戸木箸 大黒屋」は長い歴史があると思いきや、昭和62年の創業と言われ驚いた。竹田さんは食器問屋の営業として20年間全国を飛び回っていた。その時「どこへ行っても丸い箸と四角い箸しかないのは何故だ?」という疑問が消えずにあり、「みんなそれが使いやすいと思っているのか?」と疑問はさらに膨らみ、とうとう自分で考えた箸を木箸職人に作ってもらうことに。しかしどうしても納得いく物ができず、とうとう自分で作り始めてしまった。それがこの道に入るきっかけになったと竹田さん。

百年の歴史と伝統を持つ「木箸」も使いやすくなければだめと、竹田さんは言う。自分でアイディアを出し、試行錯誤を繰り返し仕上げていく。設計図や型があるわけではなく、ただひたすら自分の手の感覚しか頼るものはないという。三角形から八角形まで手の感覚だけで制作していく。お店の箸は約二百種類。その多さに驚き、なぜそんなに種類があるのか不思議になりお聞きすると、手の大きさや力は千差万別ということが理由だそうだ。

そんな中にお年寄りやリハビリをしている方、力が入れにくい人のことを考えて作った箸があるとお聞きして、見せていただいた。通常の箸より短く、持つところが太くなっている。利休型と言われている形で、力を入れなくても持ちやすく、使いやすい形で、ずんぐりむっくりだから「ずんぐり箸」という。この箸でユニバーサルデザイン賞をもらったと、嬉しそうに話す竹田さん。さらに「江戸木箸」は、日本インダストリアルデザイナー協会が選ぶミュージアムコレクションにも選定されたと聞き、改めてその質の高さと物づくりに対する深い愛情を感じた。

「箸は命をつなぐ橋だよ」という竹田さんの言葉をかみしめながら、店をあとにした。
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