作り手の思いを込めた「手造り」焼酎/祁答院蒸溜所 | 47URARA

地域情報発信!全国の地方新聞社厳選 47URARA(よんななうらら)

47CLUB

全国津々浦々の【新鮮】地元情報!“地元発!”のタイムリーな情報を毎月テーマに沿ってお伝えする『47URARA(よんななうらら)』

4月職人の手仕事。

作り手の思いを込めた「手造り」焼酎/祁答院蒸溜所

Bookmark and Share Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをはてなブックマークに登録

「おいしい焼酎になれよ」。両手で温度と手触りを確かめながら、麹に魂を込める

焼酎王国鹿児島。県内には大小100を超える蔵元が、それぞれ個性豊かな焼酎をつくっている。祁答院蒸溜所のこだわりは昔ながらの「手造り」。焼酎づくりの土台となる麹(こうじ)育成の段階で温度管理のできる機械を使わず、職人の手作業で麹を育てる。今年の鹿児島県本格焼酎鑑評会で手造り焼酎「青潮」 が総裁賞代表受賞、手造り木槽仕込み麦焼酎「梛の葉」が優等賞受賞として認められた。

最後まで、ゆっくりと発酵を待つ。手前が木槽

焼酎づくりの第一段階であり、もっとも大事な工程が麹づくりだ。ドラム型の蒸し器で300kgの米を蒸し、種麹を混ぜて冷ます。全面杉板張りの「麹室(むろ)」に運び込み、木でできた長方形のモロブタに分ける。温度と手触りを確かめながら固まった米を両の手でほぐし、モロブタの中心に円を描くよう盛り上げていく。モロブタの数は220枚、4人がかりの作業だ。壁際に積み上げて4時間ほど置いた後に再び手入れ。今度は両手の指で山型のうねを作る。最高の麹を作るために、蔵の杜氏が長年の経験から編み出した技だ。

麹をかめに移し、水と酵母を加え6日間酵母を育成(一次仕込み)。いい酵母を作るために、付きっきりで温度を管理する。これに蒸した薩摩芋を加え(二次仕込み)さらに発酵させて蒸留すれば、芋焼酎の原酒がとれる。同社ではこのもろみ発酵用に日本で初めて木槽を導入。さらに一昨年には木樽蒸留機も導入した。いずれもメンテナンス等に手間がかかるため生産量は少なくなってしまうのが残念。

一昨年導入された木樽蒸留器

 

「機械で作業すれば均一、安定したものができるでしょうが、私たちが手がけた1枚1枚のモロブタに個性があり、それが集まって個性ある味わいが生まれるんだと思います」と、製造主任の井上聡さん(49)。「手造り」「木槽仕込み」「木樽蒸留」と昔ながらの製法にこだわりぬいた焼酎、愛好家なら一度味わっておきたい。
地図※大きな地図をご覧になりたい方は地図画像をクリックしてください。