
代々木公園の一角に咲いた桜を見上げると陽の光が、より一層暖かいものになる。
今年の冬は寒かった…。寒くて、体が縮こまり、徹頭徹尾インドアを貫き、家のなかで堕落した生活を送ってしまった。その代償は大きく、「二重アゴ」という隠すことのできない事実として、私の顔にクッキリ刻み込まれた。「まずい!外に出て、体を動かそう、走ろう…」。大きな空がある代々木公園に向かった。
花見の名所としても知られる代々木公園。東京ドーム11個分の広さだ!思いっきり空気を吸い込む。鼻の奥が、冷たいが、凛とした清々しい空気に胸がすく。久しぶりの運動なので、まずは、軽くウォーキング。代々木公園には、老若男女を問わず多くの人が集まる。一人黙々と歩くおじさん。噴水前では、大学生が集団でダンスの練習。芝生に寝そべり読書をして、ゆったりと過ごす外国の方もいる。代々木公園では、自転車が借りられるので、サイクリングを楽しむ家族もいる。バードウォッチングを楽しむバードサンクチュアリなる場所もある。
桜が咲いている一角があった。この一角だけで、他と比べて日当たりがいいのか…と疑問に思っていると「おめぇは、まだか…いつになったら咲くんだよ!!」と、花のないソメイヨシノに、おっちゃんが説教をたれている。もちろん、手には、お決まりのワンカップ。そのおっちゃんの姿に心が和む。平和だ!

ここが都会だと感じられるのは、木々の間からニョキっと生えたビルひとつ。
ランニングを開始する。その時、ピンクのスニーカー、ピンクのランニングウェアを着たスタイル抜群の女性と並走するカタチになった。アウトドアの醍醐味のひとつ。それが、「出会い」だ!心が弾み、「汗をかいたので、近くに銭湯とかないですかね~?」と、自然な声かけワードを瞬時に検索。あとはタイミングだけだ。意識して、並走する女性の顔を覗き込む。無念。誤認。「おばさま」でした。
ペースを上げる。何もなかったかのようにペースをグングン上げる。その瞬間、私の横をピンクが横切る。今までとは明らかに違うスプリンタースタイルで走り去るピンク。明らかに、私に対し敵意をはらみ勝負を挑んだ抜き去り方だ。「負けるわけにはいかない」。ピンクを追う。ピンクが私の射程距離に入る。瞬間、MAXスピードで抜き去る。全速力!全力疾走!完全勝利!心地よい疲労感!29歳の男が勝っても褒められたものではないが、全速力の真っ向勝負は気持ちが良い。
【ご注意ください!】真っ向勝負は、翌日に悲惨な筋肉痛をひき起こしますので、皆様は、ほのぼのアウトドアをお楽しみください。
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