
しょっぱーい! でも、おいしい~
食べ物の減塩化を否定するつもりは毛頭ありませんが、その大きなうねりの中で、古き良き食文化が失われるとしたら、何ともはかないものです。

焼くと紅色の身の上に雪が積もったように塩が噴き出ます。
今回ご紹介するのは昔ながらの保存食。こだわりの頑固店主が「日本で一番塩辛い紅鮭を目指す」と言ってはばからない、それはそれは壮絶にしょっぱい紅鮭「雪鮭漬」(鮮魚の阿部)です。しょっぱい塩引き鮭を食べた経験のある人は多いと思いますが、これは別格、まさに塩引き界のKING OF KINGS。とにかく一度食べてみてください。笑いが出るほどしょっぱいです!焼くと塩が吹き出てきて白くなるし…。でもご安心あれ。しょっぱくてもパサパサしてない食感、強烈な塩気の中にも広がる絶妙な旨み。まさに後世に伝え残したい逸品です。
この紅鮭を使ったおススメ料理はなんといっても「おにぎり」。単純だとか、芸がないとか、侮るなかれ。本当にうまいんです。おススメは「青しそ紅ジャケおにぎり」。作り方は超簡単で、鮭を焼いて細かくほぐし、梅干をたたいて青じそを千切りにし、ごはんに混ぜ合わせてにぎるだけ。紅ジャケの塩味と旨みが口の中一杯に広がります。例えるなら昭和と平成の味覚の融合でしょうか。お好みで小女子やゴマなど入れても美味しいですよ。定番のサケお茶漬けもご飯の上に紅ジャケをひとかけのせて、熱いお茶を注ぐだけ。チャーハンだって旨みと塩味が強いので、調味料の替わりになるくらいです。

昭和と平成の融合?とにかくうまいおにぎり
昔はとにかく保存がきくように何でも塩辛くしたものですが、輸送、冷蔵技術の進化、食文化の多様性で、いつの間にか「甘ジャケ」とか「減塩」とか、軟弱なもモノが主流になり、「塩引き」という言葉もあまり使われなくなりました。
塩辛い一切れのシャケを家族みんなでつついて食べる…。貧しくても食卓には会話が弾み、そこに広がる笑顔は最高のご馳走でした。そんな食卓を飾ったシャケはどんな高級料理にも負けない本物の逸品だったのかもしれません。家族とこんな会話をしながら、食べてみるのも良いかもしれません。
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