
乳酸菌による抗アレルギー効果が注目されている「すんき漬け」(長野県木曽地方事務所提供)
最近、地方の味が見直されていますが、長野県からは少々変わった漬物をご紹介いたします。
長野県の漬物といえば野沢菜が有名かと思いますが、その味は地域によってさまざまです。
かぶの葉を漬け込むのが共通ですが、用いているかぶの種類も地方ごとに異なります。
一見同じ野沢菜のように見える漬物が、実は全く違う味だったということに驚きます。

原料となる王滝かぶ(長野県木曽地方事務所提供)
その中のひとつが木曽地方に伝わる漬物「すんき漬」です。
「すんき」とは木曽地方のかぶ菜を乳酸菌で発酵させた漬物です。
その赤かぶも地域ごとに、王滝かぶ、開田かぶ、細島かぶ、黒瀬かぶなど種類も形もさまざまで個性的。
すんき漬の大きな特徴は、かぶの葉を漬け込む際にまったく塩を使わないことです。
塩を使わずどうやって、と疑問に思うかもしれません。植物性の乳酸菌を発酵させて作ります。この独特な製法は山に囲まれ海から遠い木曽地方で、貴重だった塩を使わず先人たちが知恵でしょうか。
味はと言えば、乳酸菌を使っていることからご想像の通り「すっぱい」の一言。しかし食べるとクセになる味です。

王滝かぶの収穫風景(長野県木曽地方事務所提供)
1983年に長野県味の文化財にも指定されております。無塩食品で食物繊維が豊富な健康食品として評価が高まっています。特に最近注目されているのは、乳酸菌による抗アレルギーの効果が期待できることです。
木曽地方は、日本有数の林業地帯ですが、花粉症になる人が少ないと言われています。その理由の一端は、もしかしたらすんき漬を食べているからかもしれません。
すんき漬を使った料理はすんきそば、すんき汁などに加えて、すんきピザや植物性の乳酸菌を使ったヨーグルトなど新しいメニューも多くなっています。
かつては冬にしか食べられないすんき漬でしたが、冷凍技術の進歩によって最近は夏でも食べられるようになりました。
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