
日光の自然の力で造られる天然氷を、丁寧に切り出していく
今年の夏は皆さん“節電”に努力され、様々な方法で涼を求めていることと思います。極力薄着をし、空調の設定温度を上げ、ウチワで扇ぐ。でも、暑い…。そんな時は冷たいものを食べて体の内側から涼みたいですよね。冷やしそうめん、麦茶、冷えたスイカにアイスクリーム…いろいろ浮かびますが、この緊急事態に究極のひんやりクールな食べ物をご紹介させていただきます。
栃木県日光市には、古来の製法で造られる「天然氷」があります。全国でも5軒だけしか残っていない天然氷を造る業者のうち、3軒が日光にあるんです。まずは、この季節を一気に冬に戻して、お話から涼んでいただきましょう。

2週間もの時間をかけてゆっくりと凍らせているので、透明で美しい氷ができるんです
同市御幸町の「氷屋徳次郎」さんでは、12月下旬頃に山間の氷地に湧き水を引き込み、真冬の寒さと自然の力を利用して天然氷を造っています。氷は20日間ほどで厚さ15センチにもなり、年明けの氷点下に冷え込む早朝に電気カッターで縦75センチ、横45センチ、重さ40キロの氷板に切り、木製レールで次々に氷室に運んでいきます。天然氷の切り出しは日光の真冬の風物詩です。山本雄一郎さんによると、池の底に土がないと透明度の高い氷が作れないことから土作りにもこだわるそうです。氷室に積まれた天然氷は、おがくずで封じ込めて貯蔵されます。製造から保存まで、自然のままで行われる日光の天然氷は、まさにエコロジーではありませんか!?でも、夏までには1/3が溶けてしまうそうです。とても貴重な自然の恵みですね。

ふわっふわの雪のような天然氷の「かき氷」、何味で楽しみますか?
そして、こうして造った天然氷を店頭でおいしいかき氷にして提供しているのが、「松月氷室」さん。一口食べると、氷でこうもおいしさが違うのかと実感できるくらい。日光の天然氷を使ったかき氷は、硬いざらざらとした口当たりはなく、何ともまろやかに、軟らかく解けていくんです。ふわふわの雪を食べているよう。あまりの感動に、ガガガっと口いっぱいにかき込んでも、頭はキーンとしないんですよ!これまた不思議。でも、天然氷は口の中ではサッとなくなってしまいますが、器にてんこ盛りにされたかき氷は溶けにくいですから、じっくりとその美味しさを味わってください。古くは、徳川家に献上され、歴代の将軍も夏の一時の涼を楽しんだという、日光の自然の恵み“天然氷”。夏の暑さ真っ盛りの時期にこそ、体を内側から涼しくしてくれる「おススメの涼なモノ」でした。ぜひ、日光へいろんな涼を求めにいらしてください。
最後に、お酒好きな方には、ウイスキーと日光の天然氷の組み合わせもお試しいただきたいです。美酔。
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