
店内でいただくと揚げたそばの飾りも付きます。もちろん食べられます。風味も一段と
夏を涼しく―とお考えなら、信州の高原にお越しください。美ケ原~八ケ岳山麓、北アルプスの玄関口・上高地や乗鞍高原…枚挙にいとまがありません。地元に住む人それぞれに、身近な高原があります。長野市民なら飯綱・戸隠高原というところでしょうか。いずれも修験道の聖地・道場としてかつては大変栄えた場所です。そんな背景があるせいでしょうか、特に戸隠の戸隠神社(明治の廃仏棄釈で現在は神社になっています)は近年、神秘的な力があるとされる「パワースポット」として脚光を浴び、これまで以上ににぎわっています。
戸隠と言えば「そば」。そばの香りを生かした「そばソフトクリーム」の発祥地でもあります。
長野市街地を見下ろすように北部にそびえる飯縄山(1917m、山の場合は「縄」と書きます)。飯縄権現の総元締めで、山頂近くに飯縄神社の奥社の小さな祠(ほこら)があります。麓の飯綱高原の里宮に至る登山道の脇にある「一ノ鳥居」は戸隠神社への最初の鳥居。その先が戸隠になります。
「天の岩戸」伝説でも知られる戸隠。中心となる戸隠神社は麓から宝光社、中社、奥社の順に並んでいます。火之御子社、九頭竜社と合わせて戸隠神社五社という場合もあります。本来なら、林間を霊験を感じながら歩いてたどりたいところですが、現在は車に乗ってそれぞれ数分の移動で済ませてしまうのが一般的。歩くのは車が入れない奥社入り口から奥社までの片道30分ぐらいです。
車とはいえ、市街地から登ってくると高原の爽快感はひときわです。小腹も空きました。目指すそばソフトは中社前、院坊旅館の家並みの中程、仁王門屋さんにあります。そばソフトは現在では戸隠でも各所で売られていますが、元祖はここ。15年ほど前、伝統を踏まえた新しい味を模索していた店主の横川幸喜さんが、友人のジェラート店の協力を得て作り上げた逸品です。
特に苦労したのがそばの風味を出すこと。生のそば粉は使えないので、そばをゆでる際に出るそば湯を利用してみたり、試行錯誤を重ねたそうです。その成果が、そばの香ばしい香りのソフトクリームに結実しています。そばの実とアイスが絡み合った舌触りも何ともいえません。350円。本場のそばと一緒にぜひ。
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