わが社でも消費電力抑制のため、スタッフ一同汗をたらしながら仕事をしています。出勤まもなくの時間帯は、そろいもそろってうちわで涼む風景がおなじみとなっています。夏の風物詩ともいえるこのうちわ、実は香川県の中讃地域にある丸亀市の特産品で、職人の工夫と知恵を結集した「丸亀うちわ」として国の伝統工芸品に指定。年間約9500万本を生産し、9割の全国シェアを誇っています。
現在、流通しているうちわのほとんどがポリエチレン製で、伝統技法で手作りされる竹製のうちわは1割程度。これから マイうちわを買いたいという方には、あえて竹製の丸亀うちわをおすすめしたいのです。なにしろ、竹の“しなり”が仰ぐときにかかる負担を大きく軽減してくれるし、竹が持つ質感が手肌にしっくりとなじむ心地よさを使うたびに実感できるでしょうから。

実に47の工程を経て1本の竹製うちわが完成。丸亀市港町にある「うちわの港ミュージアム」では職人による実演を見ることも
持ち手となる柄の形は、平坦な「平柄(ひらえ)うちわ」と竹の丸さを生かした「丸柄(まるえ)うちわ」の2種類に大別されます。古典的技法の丸柄は制作数が限られるため少々値が張りますが、竹らしさが楽しめると人気。進化版として登場した平柄は比較的リーズナブルで使い勝手がよく、メジャーです。ほかにゆかた地など布張りしたものや土佐和紙を使ったもの、握力の弱い人でも使いやすい工夫が施されたものなどさまざまな商品があり、使う目的や環境によって適するタイプも変わってきます。「横になっている時間が多く、力の弱い年配の方に贈りたいと悩まれていた方には、場所をあまりとらない小判型で、和柄の軽量な平柄うちわをおすすめしました」とはうちわの港ミュージアムのスタッフ。使う人の生活や好みに思いをはせながら選ぶ「涼の贈り物」としても素敵ですよね。
今回の東日本大震災で、丸亀市では暑い夏を快適に過ごしてもらおうと、いち早く被災地「支援うちわ」プロジェクトを立ち上げ、被災者に向けてさまざまな団体がうちわを支援物資として送っています。元気の風が、一人でも多くの被災者の方々のところに涼をもたらしてくれることを願っています。
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