
洞爺湖温泉街にある安田侃の作品「意心婦」
電力不足により、節電が使命課題となった今年、夏を涼しく過ごしたい方は、北海道へお越し下さい。信じられないかも知れませんが、北海道の一般家庭では、エアコンを設置していない家庭が多いのです。北海道の夏は、それほど「過ごしやすい」ということの証です。いまからでも遅くはないので、ぜひ北海道への避暑旅行の計画を!

向う洞爺と呼ばれる温泉街の対岸にある山本正道の作品「風の音'92」
いぶり大好き人間としては、2008年G8サミットの会場となった胆振を代表する景勝地、洞爺湖を旅先に推薦します。その理由は北海道らしい雄大な風景と、大自然をバックにした芸術鑑賞もできる、素晴らしい彫刻公園があるからです。周囲約50kmの洞爺湖には、いたるところに公園や遊歩道があり、そのなかに合わせて58基の彫刻が設置され、湖周全体が「とうや湖ぐるっと彫刻公園」として整備されています。
屋内の美術館とは違い、豊かな自然のなかで鑑賞できる彫刻は、雄大な風景とあいまって、作家の感性がより良く伝わる芸術公園として、高い評価を得ています。作品は古典的な裸婦像から抽象作品、心象風景を表現したものや前衛作品、心和ませてくれるほのぼのとした作風まで、多種多様なものが点在しています。彫刻作品とは気付かず、腰掛けてしまう観光客がいるほど、周囲の景観に同化したものもあります。北海道美唄市出身で国際的な彫刻家、安田侃(やすだ・かん)はじめ、一流芸術家の作品群は見ごたえ十分です。その一つひとつをじっくりと鑑賞してください。

噴火により誕生した沼、水面下には国道があった(奥の建物は旧・消防本部)
さらに洞爺湖周辺には、2000年に噴火した活火山・有珠山があり、「洞爺湖有珠山ジオパーク」として、地球科学的な観点で貴重な自然遺産とされています。火山活動により形成された隆起断層や火口群を、至近距離で観ることができます。また、噴石により破壊された建物や、噴火により出現した沼に沈むかつての消防本部、火口に消えた国道などが噴火遺構として残され、自然の驚異をリアルに学習することができます。洞爺湖温泉をベースにすれば長期滞在も可能で、ゆっくりと北海道の自然と彫刻鑑賞を堪能し、涼しく豊かな夏を過ごしてください。







