
感謝の気持ちを表すのにぴったりな物語性のある「幻の三春索麺」
東北の小さな城下町といわれる三春町。梅・桃・桜が一度に咲き競うことから名付けられたという美しい伝承を持ちます。国の指定天然記念物で枝垂桜としては日本一の滝桜、郷土玩具の雄三春駒などが有名ですが、もう一つ誇れるものがあります。約110年の時を経て華麗なる復活を遂げた「幻の三春索麺」です。

三春駒
江戸時代の百科事典「和漢三才図会」に“奥州三春より出つるは細長にして美なり”と記され、幕府への献上品として使われていた三春索麺。当時三春藩は23人の職人を抱え、高級物産としてそうめんを作らせていましたが、明治維新後は廃藩置県による三春藩の解体や殖産興業の政策により姿を消し、“幻”となってしまったのです。
この江戸時代の三春索麺を、良質の小麦をもとに伝統技術である油を使わない手延べ製法で復元したものが、現在販売されている「幻の三春索麺」。福島在住のある麺匠が文献を紐解き、苦心を重ねて郷土の幻の麺の復活に尽力しました。そうめんと言っても平麺なのが特徴。うどんに近く、つるつるシコシコとした歯ごたえで、コシの強さと滑らかな舌触りが絶品です。

震災による被害もなく、元気に満開の花を咲かせた三春滝桜(2011年4月21日)
お中元好適品は時代とともに移り変わり、ここ数年はよりバラエティー豊かになっていますが、食料品を贈る人が多いようです。食べ物が主流なのは、もともとお中元はお盆にお供えする供物を贈りあう風習だったことの名残だとか。夏の暑い盛りの食卓に欠かせないそうめんですが、鍋物やお吸い物、チャンプルーなど意外にも年中重宝します。お中元の定番商品として時代に左右されないほどの根強い人気を誇っているそうめん。今年はこんなストーリー性のある、幻の逸品を贈ってみてはいかがでしょうか。







