
京都市東部、東山三十六峰に属する如意ヶ嶽の支峰・大文字山
京都の夏のイベントで、祇園祭とともに京の風物詩といえるのは「五山の送り火」です。これはお盆に迎えた精霊をふたたびあの世へ戻ってもらう精霊送りの意味を持つ宗教行事で、8月16日午後8時から、京都盆地を囲む山々に炎で描かれた「大」「妙法」などの文字が次々に浮かび上がります。京都市内の川沿いや御所など開けたところから見ることができ、静かに手を合わせ先祖に思いを馳せて眺めたいものですね。

昼間に見る大文字山。ナラ枯れが目立つ。
一般には「大文字焼き」とも呼ばれることもありますが、実はこれは間違い。大文字は、あくまで五山の中の大文字山にある「大」の字のことあらわすもので、正式名称は「五山の送り火」。ここでクイズ。皆さんは、五山全て言えますか?(答えは最後に)
しかし、この「五山の送り火」ですが以前より少し規模が縮小しているのをご存知でしたか?実は、京都盆地を囲む山々は地球温暖化による環境の変化で、病原虫によるナラ枯れによって木々が枯れてしまってきています。一見すると山が真っ赤に見えて、夏に一足早く紅葉がきたように見えるほどです。これにより山火事の発生が懸念されるために火が燃え移らないよう松割木の数を2割ほど減らして、炎を小さくしているのだとか。
今後は、地元の方々の努力により植樹による山々の再生を図っているのですが、道のりはまだまだ遠いものです。こんなところにも、地球温暖化の影響が見てとれます。今、節電でわれわれの暮らし方の変化が求められていますが、地球にやさしい暮らし方を目指さなければ伝統文化も守れません。
答え:大文字・鳥居形・妙法・船形・左大文字

「妙」は万灯籠山







