
青、白、ピンクのアジサイが迎えてくれる表参道
今回ご紹介させていただくのが、蔵の街として知られる栃木市を代表する観光名所・「太平山」(おおひらさん・標高345m)。商業が盛んであった栃木市には多くの蔵が現存していて、古い街並みは映画やテレビの撮影スポットになっています。街の中心から西方へ約5kmに位置するのが太平山です。春には山全体で約4000本のサクラが咲き、秋の紅葉も楽しめます。そして、今回特にオススメしたいこれからもってこいの散策コースをご紹介させていただきます。
出発地点は、頂上の大平山神社へ続く表参道の入り口。草木に囲まれたこの道には、境内まで約1000段の石段がなだらかに続いています。別名「アジサイ坂」と言われていて、石段沿いに西洋アジサイ、額アジサイ、山アジサイなどさまざまな種類の約2500株のアジサイが色とりどりに咲き誇ります。この山で産出する石をのづら積みした石段もアジサイも雨に濡れると格別に美しいですよ。6月中旬からはあじさいまつりも催され、森林浴をしながら綺麗なアジサイを愛でてていただき、お気に入りの色のアジサイをバックに記念撮影と楽しみながらのんびり歩いて約30分。

謙信平からの眺望。雨上がりの日には眼下に雲海が広がり、顔を出した山並みがまるで海に浮かぶ小島のように見える
随神門を抜けるとまもなく827(天長4)年慈覚大師によって創建されたといわれている山頂の大平山神社が見えてきます。この本殿の正面にある「御神石」は、撫でると大きな霊験が得られるとされていて、いわゆるパワーアイテムであり、ここはパワースポット。でも、すべてがプラスのパワーに働くとは限らないそうなので、きちんと清めてから神社もお参りしましょうね。また、ここには春日局が将軍の世嗣誕生を祈願したと伝えられる地蔵様「子易地蔵(こやすじぞう)」があります。無事に将軍家の世継ぎが誕生したため、こちらの神社に徳川将軍家から様々なご神宝が奉納されたとのこと。ぜひ、探してみてください。
心も身体も充実してきたころ、そろそろお腹が…となりますよね。ここ太平山を私がオススメするさらなるポイントである美味しい料理と眺望スポット!次は上杉謙信が太平山に登り、兵馬の訓練を行い太平山上から南の関東平野を見渡し、あまりの広さに目を見張ったという故事から地名が生まれた「謙信平」(けんしんだいら)に向かいましょう。

「どどーん!」と、太平山の三大名物「団子、焼き鳥、玉子焼き」
謙信平は関東平野の北西端に位置するため、関東平野が一望でき、眼下の峰々が霧に浮かぶ雄大な景観は、「陸の松島」とも称されています。見晴台からは筑波山や、澄みきった晴天の日には遠く東京副都心の高層ビル群や富士山を見ることができますよ。そしてここには茶店が軒を連ね、太平山の三大名物「団子、焼き鳥、玉子焼き」が食べられます!
昔、人々は夜鳴きするニワトリは災難を招く不吉なものとして、太平山に奉納する風習がありました。奉納されたニワトリが産む卵を集め『玉子焼き』を、肉を『焼き鳥』にして功徳したことがきっかけとなり『卵焼き』『焼き鳥』が、また太平山神社へ五穀豊穣を願い毎年たくさんの穀類が奉納されその米を分けて頂き粉に曳き、『太平だんご』となったそうです。写真を見ていただいて分かるように、その大きさは!?人気の厚焼き卵は高さ3センチ、縦6センチ、横12~13センチ…。出来たてを口に運ぶと、だしの風味とほんのりとした甘さが、口いっぱいに広がります。これでお腹も満たされて、あとはゆっくり下山ですね。本当は夜景もきれいなのですが…。
最後に、謙信平の一隅にある地元の人たちなら知らない人はいない栃木市の生んだ文豪、山本有三の文学碑を見ていって下さい。自然石に名著「路傍の石」の一節が刻まれています。「たったひとりしかない自分を たった一度しかない一生を ほんとうに生かさなかったら 人間うまれてきたかいが ないじゃないか」 うーーん、心にしみますね。以上、ジモティーからのご案内でした。
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