
長谷川醸造が作る「昔ながらの小梅ぼし」
「塩分15%」―。世を挙げて減塩が叫ばれるこの時代に、声高らかに「しょっぱい、すっぱい」を標榜するとは…と苦虫を噛みつぶしたような顔で梅干しを口に放り込んだ途端、お父さんは「こっ、これは…。なんて懐かしい、子どもの頃食べた、あの梅干しだ!」―と叫んだかどうかは定かではないが、長谷川醸造の「昔ながらの小梅干し」は、中高年の人たちに圧倒的な支持を受ける一品だ。

真っ白なお粥の真ん中に彩りをそえる甲州小梅
梅干しが、そのクエン酸によって健康食品であることは誰しも知っていることだが「最近の梅干しは塩分控えめなのは結構だが、その分、味もマイルドになって昔のインパクトがない」という声は筆者の同世代以上の人たちからしばしば耳にする。長谷川醸造の「昔ながらの小梅干し」は、こうした声に応えるために造り出された。しかも「しょっぱい、すっぱい」だけではない。1.中国産の原料梅が多いなか、地元産の梅だけを使用 2.梅を大きくするために生育過程で70%に剪定 3.18ミリ以下の梅は使わない 4.昆布は利尻・日高産、塩は天日塩を使う-という徹底したこだわりが消費者の本物志向に応えている所以なのだろう。
手前味噌だが、筆者と「昔ながらの小梅干し」との付き合いは、一日のスタートから始まる。朝、洗面・歯磨きで顔も口もサッパリしたところで「昔ながらの小梅干し」を一粒口に-。口中に広がる「しょっぱさと酸っぱさ」は体をシャキッと目覚めさせるだけでなく、二日酔いの朝でも食欲を目覚めさせてくれる。風邪をひいて食欲がないときも、八分粥の真ん中に鮮やかな小梅干しさえあれば、サラサラ食べられる。外で飲んで帰るときは、梅干しの引き立て役である「シソ」を細かく刻んでまぶしたおにぎりを作っておいてもらうが、これは飲んだ後にはピッタリの一品だ。

家飲みでは焼酎に。
特に「家飲み」では焼酎になくてはならない必需品だ。お湯割り、水割り、どちらでもOK。少しずつ箸の先で柔らかな梅肉をほぐしつつ、ほのかな香りを楽しみながら一杯、二杯…つい三杯。さらに、おなかを壊したときは梅肉を煮詰めて作った自家製の「梅エキス」が絶大な効果を発揮する。これは家族で愛用している我が家の「常備薬」だ。
こうしてみると、長谷川醸造の「昔ながらの小梅干し」 は、我が家にとって欠かすことができないホームドクター、とまでは言わないにしても「看護助手」くらいには評価してもいいかもしれない。何より、その名の通り、昭和30年代(それ以前のことは知らないので)がよみがえる懐かしい味がうれしい。一家に1パック「昔ながらの小梅干し」─。何か古いテレビCMのようだが、試してみる価値は十分あると思う。
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