
特大の号外と「感動のドキュメント写真集」(琉球新報社提供)
2010年の沖縄にとって、一番のニュースはやはり、興南高校の甲子園春夏連覇以外にありえません。これまで春のセンバツ優勝は1999年に沖縄尚学高校が初の全国制覇を達成しましたが、今年は紫紺だけでは、深紅の優勝旗までもが初めて、しかも一緒に海を越えて、沖縄にやってきました。これにはわれわれ沖縄県民にとって、今年一番の明るい大ニュースです!
甲子園は沖縄県民にとっては非常に特別なものなんです。沖縄代表の試合の時は、沖縄中が止っているよう気がするくらい、会社では電話もならず仕事が止まり、道も空いて、みんなテレビやラジオに釘付けで試合に夢中です。毎回、試合に一喜一憂し、拍手したり、歓声を上げて、みんなの思いを込めて応援しています。毎年甲子園は郷土愛の強さを実感する瞬間でもあります。
まだアメリカの統治下1953年に、戦後初めての沖縄県代表首里高校が、甲子園の土を踏みましたが、残念ながら一回戦敗退でした。その際記念に持ち帰った甲子園の土が、当時の琉球政府の検疫にひっかかり、泣く泣く海に捨てさせられるというハプニングがありました。その後、この話を聞いた日本航空の客室乗務員が、甲子園周辺の石を集めて首里高校に寄贈し、それがいまだに「友愛の碑」というモニュメントとして残っています。若い人はもう知らないかもしれませんが、こんなこともあって、「アメリカ世」を知っている世代にとっては、甲子園は特別なものかもしれません。
今年の興南高校の優勝インタビューで、我如古主将が「県民で勝ち取った優勝」と語った言葉が、すべても物語っているかもしれません。まさしく甲子園での優勝は、沖縄県民にとっての「悲願」の達成でした。しっかりとした口調でインタビューに答える彼らに、関心させられ、感動させられた一年でした。







