
川場村で皇室献上米の収穫を祝って開かれた「献穀祭」(2009年10月)
「雪ほたか」という米を知っているだろうか。群馬県川場村で生産される米のブランドだ。
雪ほたか生産組合に加盟する農家が生産するコシヒカリのうち、食味計で一定以上の数値を出した米だけが「雪ほたか」というブランドで出荷される。
雪ほたかは、米・食味鑑定士協会が主催する全国最大の米の審査会「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で2007年から09年まで3年連続で金賞を受賞した。3年連続は関東地方の産地では初めてだという。
川場村は、もともとおいしい米が収獲できるところだった。皇室が新嘗祭で使ういわゆる「献上米」には、戦前も含め何回も選ばれているが、04年からは7年連続で献上米に選ばれている。
だが新潟県の魚沼産コシヒカリなど有名な産地に比べると、川場村は知名度が低く、全国的な評価もあまり高くない。

雪ほたかを使った焼きたての米粉パン=道の駅・川場田園プラザのパン工房
そこで、村では、04年からブランド化に取り組み、ブランド名を公募。「雪ほたか」という名称を決めた。農家の収入の安定化を図り、農業後継者を育成することが目的だ。
05年には、雪ほたか生産組合も設立。現在71人が加盟して、有機肥料の使用など、栽培方法も統一して、生産を始めた。
だがこれだけでは、知名度の向上には結びつかない。05年産の米を持って売り込みに行った、東京都内の米穀小売商組合では「群馬県産の米にこの値段は高すぎる」と一蹴されてしまったという。
「コンテストで上位入賞すれば、売れるのではないか」。関係者が集まった会合で、出席者の一人が提案。07年には「全国米・食味分析鑑定コンクール国際大会」(島根県)で初めて金賞を獲得し、その後、08年(山形県)、09年(福島県)と連続して金賞を受賞した。村の人たちが信じていた「おいしい米」という評価は、ようやく全国に認められることになった。
こうした実績を受けて、11年の第13回大会を川場村に誘致することにも成功した。昨年は、その前段として、群馬県の北部地域11市町村を対象に審査会「特A地域美味しいお米コンクールinかわば」を開催。さらに今年は12月4日に「美味しいお米コンクール関東甲信越静大会inかわば」を開いて、来年の全国大会に向けて、気運を盛り上げていく計画だ。
08年からは、米粉製品の開発にも取り組んでいる。川場村農村女性会議が沼田市内の洋菓子店の助言をうけながら商品化を図った。現在、米粉パン、ロールケーキ、クッキー、団子汁などが商品化された。村内の道の駅・川場田園プラザのパン工房では毎日100個の米粉パンが作られ、販売されている。独特の甘味ともちもちとした食感が好評だ。昨年からは川場小学校の給食にも採用されている。
今年の夏は暑い日が続き、米作にはあまり条件がよくなかった。だが村では「今年も昨年並の品質は確保できる」と自信たっぷり。
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