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10月紅葉を見に行こう

9日間限定公開!「九年庵」

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数寄屋造りの邸宅と美しい庭園。期間限定の公開で人気が集まり、団体客も加わり観光客の行列ができる九年庵

家を買ったら…と、密かに決めていた。ガーデニングだ。以前白木蓮を買ってきたが、アパート住まいではかなわず、実家の庭に持っていった。結局、一戸建てというわけにいかず、ベランダが広めのマンションになった。やっとささやかな夢がかなえられそうと、ベランダにタイルをきれいに敷き詰め、ガーデニングに精を出したのも束の間、べっとり汚れがついているのに飛び上がった。

モミジの紅葉と苔の緑のコントラストが美しい九年庵の庭園

大きな鉢に植えたイロハモミジがあやしい。青く茂ったかわいい葉がねっとり汗ばみ、黒い斑点が。やられた。青虫だ。育てるには害虫除けなどの手がかかるとは聞いていたものの、やっぱり。手をこまねいた私を尻目に、カミさんがさっぱりと剪定してしまった。せっかく紅葉を楽しみにしていたのに。思い返せば、モミジを植えたいという衝動は「九年庵」を訪れてからだった。

佐賀県内で紅葉の名所としてまず挙がる国の名勝「九年庵」。国営吉野ヶ里歴史公園にほど近い神埼市神埼町の仁比山神社の参道を上っていくと、生け垣の上に趣のある葦葺き屋根がのぞく。中に入ると、数寄屋造りの邸宅の前面に、6800平方メートルもの庭いっぱいに敷き詰めた苔。モミジは134本。紅葉と苔の鮮やかなコントラストにため息が出る。

佐賀市の大実業家・伊丹弥太郎氏が明治25年から9年間を費やして完成させた。毎年11月に9日間だけ公開。徐々に観光客が増え、今では整理券がないと入れなくなった。午前8時半から午後4時の入場時間には参道いっぱいに整理券を待つ人の列ができる盛況ぶり。期間中8万人の人出でにぎわう。今年は11月15日から23日まで。紅葉もさることながら、新緑の美しさも見てもらえるよう今年から5月のゴールデンウイークにも公開することになった。

光の陰影でさまざまな表情を見せるモミジ

せっかく九年庵に行くのなら、見逃せないのがJR神埼駅北口のコスモス。2ヘクタールの田んぼいっぱいに、約100万本がピンクや赤、紫とカラフルに咲き誇る。国営吉野ヶ里歴史公園の開園で、9年前にモダンな駅舎に生まれ変わった神埼駅。一帯の整備を機に秋はコスモス、春は菜の花と彩りが加わった。10月中旬から見頃を迎えるコスモスと、九年庵、吉野ヶ里は絶好の散策コース。九年庵の公開時期は駐車場を求めてさまよう覚悟がいる。ウオーキングをかねて駅から歩くのか、平日に行くのがオススメだ。

夏が暑いと紅葉が鮮やかになると言うが、わが家のモミジは紅葉してくれるだろうか。物足りなければ、最近ウオーキングを始めたカミさんを誘って散策してみようか。
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