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9月修行でもしてみようか。

気ままに座禅

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厳かな雰囲気のお堂で、座禅に取り組む子どもや女性

酷暑だった今年の夏。たまった疲れを吹き飛ばそうと「座禅会」に初参加してきました。広島市東区にある曹洞宗の寺「聖光寺」は、1394年開山の歴史ある寺です。

午前5時45分。お堂に集まった約30人を前に、田中哲彦(てつげん)住職(64)が座禅の作法を説明します。「肩に入れる警策(きょうさく)は希望者だけに施します」と聞き、初心者の私は今回は遠慮。

聖光寺の本堂

いよいよ開始です。壁面に向かってあぐらの姿勢で座り、手を組み、背筋を伸ばします。難しいのは半目の状態を続けること。なかなか集中できません。「これも修行」と自分に言い聞かせながら、雑念を払う努力をします。セミ時雨と時折響く警策の音―。やがて大きな宇宙に包まれているようなゆったりした気持ちになりました。心配していた足のしびれもなく、30分の座禅はあっという間に終わりました。

経行(きんひん)という歩く禅も体験しました。参加者は円になり、全員が呼吸を合わせてゆっくりと歩みを進めます。慌ただしい日常から離れ、自然のリズムと一体になったようでした。「座禅は心にたまったのぼせを取り除いてくれる」という田中住職。「繰り返すことで、呼吸に動作がのってくる」とも説明します。わずか一時間の体験でしたが、その効果を実感できました。

座禅はアスリートの鍛錬にも似ています。思い出すのは、作家村上春樹のエッセー「走ることについて語るときに僕の語ること」。執筆活動を始めた33歳の時、「僕はランナーとしての生活を開始し、おそまきながら小説家としての本格的な出発点に立ったのだ」とつづっています。彼の創作エネルギーの源は走り続けることなのです。

毎日を丁寧に過ごすのも同じこと。初めての座禅体験は、私の人生修行に大きなヒントを与えてくれました。

【聖光寺(しょうこうじ)】
広島市中区小町にあった同寺は1945年8月6日の原爆投下で全焼。元々この地にあった瑞川寺と一緒になり、1983年に聖光寺として再建されました。瑞川寺は菅原道真が九州に向かう途中に立ち寄り、「水を掬(きく)す瑞川の流れ、月を弄す二葉の里」の詩を残したといわれているそうです。

【座禅会】
毎月第2、4金曜午前6時
問い合わせ:082-264-1220
地図※大きな地図をご覧になりたい方は地図画像をクリックしてください。

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