
大好きなポテトサラダ(銀座・「卯波」にて)
東京だけで食べられる素材、料理はもうないと思うけれど、それこそB級として「実は」熱狂的なファンがいるのが、ポテトサラダだ。
むろん、その熱狂に応えるつくり手も多い。
基本はジャガイモだが、これだって男爵系の例えばキタアカリにするか、メークイーンにするか、インカの星にしてみるかなどイモの選択から始まって、「こだわる」人はずいぶんこだわる。
大した料理ではないと思われていることもあるのだろう、あまり自慢はしないが、ちゃんと仕事をしている人はマヨネーズを自分で作るのが基本だ。そうすると酸っぱさも塩加減も、オイルの選択も自在にできる。市販のマヨネーズの味に慣れている舌に、オリジナルのマヨネーズは違ったおいしさを教えてくれる。
ポテトの処理も、固めに茹でてイモの形をはっきり残す人と、おおよそつぶす人、マッシュしてマヨネーズと混ぜて「白和え」の生地のようにしてしまう人がいる。しかし、あくまでもイモを感じさせ、イモの風味がないとポテトサラダとはいわない。
イモとマヨネーズという基本に、キュウリ、玉ネギ、赤いものとしてニンジンかハムが入る。これが基本中の基本。ほとんどこれだけなのに、店によって全然味が違う。あくまでもポテトを味わって欲しいと、他の素材は玉ネギだけにしてしまう人もいる。
その日作って、マヨネーズとイモを和えて味を馴染ませ、冷蔵庫に入れてある。
だから、ポテトサラダはひんやりおいしく、できているから頼めばすぐに出てくる。「とりあえずのビール」と一緒に楽しめる。そしてそのビールにポテトサラダが合う。
酸味と塩味、卵の黄身のコクにオイル。粒胡椒やマスタードがちょっとした演出をする。酸味は口慣れするととても心地良い味で、止まらなくなってしまう。
こうしたスタンダードなポテトサラダがうまい事は言うまでもないが、小料理屋の主人が白和え感覚で作るポテトサラダがまた見事にうまいのだ。イモを崩してマヨネーズと和えて、そこに季節の素材を少し混ぜる。その場合もあくまで、ポテトサラダという基本を失わず、歯触りがいいとか、ふっと香りが立つ素材を合わせている。うまいのなんの。
ビールだけではなく、清酒にも良く合い、白ワインにもピッタリ。C級の居酒屋から、天下のTホテルにもあるポテトサラダ。行きつけの店でも案外食べていないかもしれないけれど、一度試してみては?
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