
清水白桃(山陽新聞社提供写真)
「私のジイさんは清水白桃の生みの親なんじゃが、いまだにジイさんやオヤジの作った清水白桃のような味の桃が出来んなあー」と、10年以上前、岡山市北区芳賀の清水地区に住む私の友人(私とほぼ同年代)がポツリと話していたことを思い出した。
2000年に山陽新聞社が発刊した「岡山くだもの紀行」によると、この友人の祖父が西岡仲一(なかいち)さんで、昭和7年に白桃系の優良品種を交配、育成して作ったのが「清水白桃」―と書いてあり、寒い時期からの苗や土壌の管理や真夏の炎天下での袋掛け、収穫、出荷など桃作りの大変さをあらためて理解できた。

「清水白桃発祥の地」の石碑(執筆者撮影写真)
清水白桃は甘みが強く、肉質がそれまでの白桃より柔らかいのが特徴で岡山の夏を代表する果物です。友人は、今でも生まれた清水地区で、懸命に「清水白桃」の生産に取り組んでいます。清水地区には「清水白桃発祥の地」と書かれたの石碑がどーんと建ち、地域の人たちの誇りとなっています。その一帯は、7月末から8月初めにかけて、清水白桃の収穫、出荷で大忙しです。
清水地区から歩いて5分の岡山市街地と空港などを結ぶ吉備新線沿いに「JA岡山フルーツ王国一宮果樹有(カジュアル)館」(電話086-286-0041)が8月12日(木)まで、清水白桃をはじめ、白麗、夢白桃などを販売(清水白桃は10日まで)。売り場は甘くみずみずしい香りでいっぱいです。また、向かいにある「JA岡山フルーツ王国一宮直売所」(電話086-286-0040)は年中無休ですので、出荷がある限り購入が可能です。全国のみなさんぜひお立ち寄りください。「清水白桃発祥の地」の碑はここから西へ約1km(徒歩15分)の池の側に建っています。

JA一宮中央選果場(山陽新聞社提供写真)
岡山の桃の歴史を「岡山くだもの紀行」から調べると、桃の原産は中国で、岡山県では明治初めに本格的な栽培が始まりました。「果樹振興の祖」と仰がれる熊山町の小山益太さんが明治28年に桃の新品種「金桃」を世に送り出し、明治34年には瀬戸町の大久保重五郎さんが上海水蜜を品種改良して開発。甘みが強くねっとりとした舌触りから最高の「水蜜桃」と注目を浴び、またたく間に栽培が広がり、白い桃「白桃」が岡山ブランドとして全国的に有名になったそうです。その後、清水白桃が「昭和を代表するヒット作」となり、今では白桃の中でも「岡山の『清水白桃』はやっぱり最高級じゃなー」と言われるまでになっています。
さらに岡山県人の進取の気性が生み出した「岡山夢白桃」が現在売り出し中。岡山県農業試験場(赤磐市)が昭和56年から交配を重ね、3年前から本格的出荷にこぎつけています。清水白桃よりさらに大ぶりで糖度も高く、8月初旬から下旬まで出荷する「次代担う新品種」です。みなさん、8月末まで味わえる「岡山の白桃」を食べてみてください!
※大きな地図をご覧になりたい方は地図画像をクリックしてください。








