
京野菜の「ブランド産品」
京都の野菜といえば、言わずと知れた「京野菜」。九条ねぎ、聖護院だいこん、賀茂なす、伏見とうがらし、万願寺とうがらし、鹿ケ谷かぼちゃ、堀川ごぼう、丹波くり、壬生菜など京都人でなくても一度は口にしたことがある野菜が1つはあるかもしれない。今日ではブランド化され当たり前のように聞こえるこの「京野菜」。だが、その歴史には行政やJA、そして料理人、農家による努力があった。
歴史をさかのぼれば平安期。宮廷料理や神社仏閣での精進料理など、京町衆のおばんざいが食文化として発達。肥沃な土地、寒暖の差が激しい気候条件の上、地理的に海から遠いことから、人々は自然と菜食中心となった。 そのため農家は様々な改良や工夫を凝らし、味のよい優れた「京野菜」を生みだした。
しかし昭和以降、病気に強く、収穫量が多い品種への転換が進み、80年代半ばには大量生産に向いた新品種に取って代わられた。
そんな中、京野菜の良さを理解する様々な人々が協力。京野菜を使った料理教室やシンポジウムを開き、その後のグルメブームの波に乗った。すると、「京のブランド産品」と銘打った京野菜は、変わった外観やその伝統が脚光を浴び全国ブランドとなった。
このような歴史を経て、今なお○○野菜の奔りとして名を馳せている京野菜。だが近年、売上高は横ばい。何故か。その理由に、他府県産「京野菜」の存在がある。広大な農地面積を誇る他府県の農家が、種子を入手して大量生産した結果、京野菜が、安値で取引され、本家の京都産を脅かしている。
一般消費者として、「品質のよいものを安価で」という思いは当然。しかし、80年代絶滅に追いやられそうになった事態を教訓に、安さだけを求めることのないようにしたい。
…長年に渡り品種改良を重ねた京都の伝統の味。
味、風味、栄養面でも優れた京野菜を味わいたい方はこちら → 京野菜かね正
●京野菜 豆知識
<京の伝統野菜>
1987年に府、市、JA、学識経験者らが定義づけ。
(1)明治以前の導入の歴史
(2)京都市域だけでなく、府内全域が対象
(3)たけのこを含む
(4)きのこ、しだ類(ぜんまい、わらび他)は除く
(5)栽培、種保存されているもの及び絶滅した品目。
<京のブランド産品> ※「京マーク」のシールが目印
京の伝統野菜から、聖護院だいこんや賀茂なす、九条ねぎなど12品目。準じた野菜から、万願寺とうがらし、花菜の2品目。伝統野菜以外から紫ずきん、金時にんじん、京たんご梨など7品目、計21品目が指定。
<堀川ごぼう>
豊臣家滅亡でごみ捨て場となった聚楽第の堀で発見された巨大ゴボウが起源。びっくり!
<京野菜検定>
社団法人京のふるさと産品協会主催。京野菜の歴史や、魅力を再認識するための検定。







