
市民の親水空間となった「御殿堰」
水音が、なんとも心地よい。ここは山形市の中心街・七日町に4月からお目見えした「御殿堰(ごてんぜき)」。繁華街の喧噪(けんそう)が遠のき、堰のせせらぎに包まれると、肩の力が抜け、呼吸が楽になるように感じる。

山形市の中心にせせらぎの音が心地よく響く
400年近く前の江戸時代初期、山形城主が江戸の優れた土木、水利技術も導入して建設したともいわれる「山形五堰」。「御殿堰」など5つの堰の総称だ。
韓国の首都ソウルでコンクリート、道路などで「ふた」をされ、日の目を見ることがなかった川が政策の大転換で「ふた」が外され、快適な環境になったように、都市化で暗渠(あんきょ)になっていた「御殿堰」も山形市などの事業で50メートルほどにわたり歩道整備や石積み水路化、「ふた」の撤去が行われ、だれもがくつろげる親水空間に生まれ変わった。
東から西に流れ下る幅2メートルほどの堰には、所々に橋が架けられ、のんびりと「右往左往」できる。堰北側には民間による木造2階建ての純和風建築や蔵座敷があり、アンテナショップ、飲食店などもある。

世界的デザイナーも周辺にショップとショールームを構える
今回、紹介しているのは「山形五堰」の一部であり、山形市街地東部には、五堰と人々の濃密なかかわりや、ホタル、梅花藻など清流が生息の条件となる昆虫、植物の保護に貢献する住民、子どもたちの努力が実感できるスポットも少なくない。七日町の親水空間をスタートとして、都市の中につくられ愛されてきた「聖地・山形五堰」をぜひ歩いてみてほしい。個人的には、寺町あたりとそこを流れる五堰、特に専称寺などはお勧めだ。歴女の方々も満足させる、仙台の伊達への備えにかかわるエピソード、悲話もある。お寺周辺の緑陰と五堰の清流、歴史ロマンを味わい、再び街中で山形の食や名産を楽しむ旅はいかがだろう。
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