
映画の中で、明治時代の富山駅を再現した富山地方鉄道の岩峅寺駅。地元民がエキストラとして出演した

荘厳な冬の劔岳。峻険な山として知られている
映画「劔岳 点の記」(木村大作監督)は、明治時代に未踏峰とされた劔岳の登頂に挑んだ測量隊の物語。コンピューターグラフィックスや空撮を使わず、立山連峰で延べ200日間にわたる山岳ロケを敢行した。観客動員数は240万人。興行的に成功し、スケールの大きな作品に贈られる日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞にも選ばれた。
映画には、劔岳をはじめ北アルプスの山々などが登場する。木村大作監督は、上市町広野新から劔岳を見て映画製作を思い立ったとされる。主なロケ地として、早月川上流の伊折橋や劔岳登山口の馬場島、大岩山日石寺、行者の修行シーンを撮影した石切り場などがある。地元上市町では、町内のロケ地やゆかりの場所を巡るバスツアーが行われるなど、町民は自然や歴史に親しみながら、映画の感動を新たにした。

主人公や立山の参拝者が通るシーンを撮影した大岩山日石寺の古い階段
映画の放映にあやかって、富山の観光をPRしようと、行政も力を入れた。県は東京都内を走るJR山手線の車両に、映画の1シーンや劔岳、雨晴海岸などの写真が入ったラッピング広告を施し、富山の魅力をアピールした。ロケ地や県内の観光地を紹介したロケ地マップも作成し、首都圏などの主要映画館や各地の観光キャンペーンなどで配布した。
映画を見て感動した人は、ロケ地を実際に巡ってみると、新しい発見があるかもしれない。







