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自然を満喫 渓流滝登り

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渓流を思い思いのペースで進んでいく「国際渓流滝登りinななやま」。例年、参加者1400人を数える人気=一昨年の大会から

オレンジのライフジャケットで渓流が埋まる。流れに逆らって泳ぐ若者。岩をよじ登る屈強な外国人。流れに身をまかせ、ぷかぷかと浮いている子ども。約2600人の山村にこの日は1400人が集結する。「国際渓流滝登りinななやま」は雄大な自然を舞台にしたレースだ。日本の滝百選に選ばれた唐津市七山の観音の滝を核に、涼を求める観光客を呼び込んでいる。

いまは合併で唐津市になった七山村でむらおこしグループが始めた。5キロのコースのうち、1.5キロは川の中。5人1チームで平均タイムを競う。ただ、速かったものが優勝するわけじゃないのがミソ。時計を外し、2時間30分にいかに近いかで競う。以前は佐世保市から在日米軍の海兵隊員が大勢参加していた。

おそろいのライフジャケットで渓流を登る。ひんやりとした渓流の水が心地よい

筋肉隆々の男たちが体力にものを言わせて急流をものともせずに駆け上がっていく。つるにぶら下がり、大きな水しぶきを上げて淵にとびこむ。訓練さながらで難所を次々と越えていった。そんな者どもを尻目に、歓声を上げながら、ターザンのように飛び込む若者グループ。ゴール方向へ向かったかと思いきや、立ち戻ってきてまた繰り返す。岩を上れば近道なのに、わざわざ水に飛び込んで回り道をする女性グループ。表彰式では海兵隊員らより、女性グループが上位に入っていたりする。いかに自然を満喫するかがこのレースの楽しみ方なのだ。

23年前から続くイベントが途絶えたことがあった。「若者が胸を張れる故郷をつくろう」と田舎を逆手に取って、成功事例としてもてはやされた大会だった。唐津市と合併した年、20回目の節目を迎えた夏。予算はついていたものの運営する後継者がいない。問い合わせはたくさんきていたものの泣く泣く中止となった。

それでもむらおこしの成功事例として全国的に高い評価を得ていたイベントの灯を消すまいと、地域おこしグループを再構築、翌年の2007年から再スタートを切った。あいにく昨年は九州北部などを襲った集中豪雨のため中止になったが、今年は7月25日に開かれる。

もうひとつの楽しみが温泉。レースの発着地点には公共の施設「鳴神温泉ななの湯」がある。オレンジ色に熱く染まった渓谷を眺めながら、ゆったりと露天風呂に入る。渓流じゃなくて温泉に入るという応援組も多いのだが、ライフジャケットを着けて渓流にぷかぷか浮く快感は、クセになること請け合いだ。
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