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6月真夏の夜の夜景

伝えていきたい「ホタルの里」

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闇の中に浮かび上がる幻想的なホタルの舞い

山形県の内陸北部、山形市から国道13号、東北中央自動車道などで1時間ほどの尾花沢市。俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の紀行で歓待され、逗留を重ねたことでも知られる。このマチの郊外にあるのが、「ホタルの里」牛房野(ごぼうの)だ。

東北地方の中央部を背骨のように南北に走る奥羽山脈の、西側のふもとにある、人口200人ほどの牛房野。昭和50年ころの水害後に行われた河川改修工事の影響もあり、牛房野川から姿を消したホタルなど水生生物が戻ってきたのは、平成元年ごろから。

そのホタルと、ホタルの生息する環境を大切にし、保護活動を展開してきたのが「牛房野川のホタルを守る会」の人たち40人ほどだ。

地区の人たちは河川清掃などでホタルの生息環境を守っている

毎年、6月25日ごろから7月10日ごろまでが、ホタルが闇(やみ)の中を飛び交い、詩情豊かな光を浮かび上がらせるシーズン。大きな光のゲンジ、そしてヘイケや、点滅の間隔が短いヒメなど3種類のホタルが眺められる。黄色、青みがかったホタルの、可憐な光の舞が幻想的だ。

「守る会」の会長の宇野宏さん(63)は「会のメンバーや住民のみなさんが河川清掃をしたり、花の植栽など手作りでホタル保護や、ホタル見物の人たちを気持ち良く迎える活動を続けている」と語る。宇野さんも団体で訪れるお客さんの説明、ガイド役を努める。

今年3月、地元の牛房野小学校は児童数の減少などのため閉校となり、135年の歴史の幕を閉じた。閉校式典では「ホタルの里・牛房野の素晴らしい自然環境は、閉校後も児童たちの、かけがえのない財産だ」などのあいさつの言葉もあった。

宇野さんは「地域には未来を担う十数人の子どもたちがいる。ホタルや、それを育む牛房野の豊かな自然の素晴らしさを、子どもたち、そしてお客さんたちに伝えていきたい」。


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