
高さ112メートル!日本一の大噴水
山形県の県境と海岸線を線で結ぶと、日本海に向かって何か叫んでいる男の横顔に、よく似ている。その耳のあたりにあるのが、寒河江(さがえ)ダムだ。県内最大のダムであり、高さは112メートル、総貯水容量は1億900万トンと16階建て県庁ビル828杯分だ。このダムの貯水でできた人造湖が月山湖であり、観光の目玉になっているのが、高さ112メートルまで放たれる、日本一の大噴水だ。
人造湖の名前にもなっている月山と、羽黒山、湯殿山の出羽三山は古来、山岳信仰の聖地として全国的な信仰を集め、江戸時代には江戸の庶民にとって、湯殿山参りがあこがれの対象であったり、松尾芭蕉の「奥の細道」のクライマックスのひとつは出羽三山を歩くことであったともいわれる。
そのような歴史や文学のロマン豊かで、人々から親しまれてきた月山にふさわしく、寒河江ダムはその工法や観光面でいくつかの特色を持っている。そのひとつが、コンクリートだけでなく、岩石と土砂で堤体を築く「ロックフィルダム」であるということ。上流部で採掘した岩石などを使うことで、大量のコンクリート、岩石などを遠くから運ぶ無駄、エネルギーも省くことができ、地球環境にやさしい工法でもある。1日最大で約24万トンの水道水を山形市など県中央部に供給し、発電やかんがいにも活用されるダムが供用されてから今年で20年になった。

寒河江ダムを見学する小学生
そして月山湖の大噴水だ。湖面から112メートルの高さまで噴き上がる。日本一高い噴水の、この112メートルという高さには、いくつかの由来がある。ダムの堤体の高さが112メートル、ダムへのアクセス道が国道112号、そしてダム建設で水没、移転したのが112戸などだ。噴水は平日は午前10時から1時間ごとに午後4時まで、土曜、日曜、祝日は午後5時まで。
巨大ダムの湖面から立ち上る、豪快な噴水は、周囲が若葉や紅葉の季節には風景に彩りを加え、炎暑の時期には一服の涼となる。国道112号わきの「月山湖展望広場」で、山形名物の玉コンニャクなどを楽しみつつ眺めるのもいい。ダムの堤体のすぐ近くには、テニスコート、パターゴルフ場などを含む「寒河江ダムスポーツ広場」もある。6月1日からオープンで使用料は無料。大噴水や展望広場、「スポーツ広場」などについての問い合わせは西川町建設水道課=0237-74-2111。
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