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「東洋一」だった中川村の宝物 ~天竜川の「坂戸橋」が国の登録有形文化財に~

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天竜川に架かる「坂戸橋」

「橋は、遠くから見ても近くから見ても美しい」

長野県南部の上伊那郡中川村は、天竜川の坂戸峡に架かる「坂戸橋」が、国の登録有形文化財になったのを機に、橋周辺を整備して村民らの憩いの場づくりを進めています。中川村は、中央アルプス、南アルプスに囲まれ、天竜川の両側に広がる人口約5340人の自然豊かな村。2008(平成20)年には、「日本で最も美しい村連合」に加盟しました。村民のさまざまな取り組みを一つにして村の魅力向上に努め、心豊かな村づくりで「美しい村」を全国に発信しています。

桜の季節は見事な花のトンネルになる坂戸橋の進入路

坂戸橋は、そんな村東部の大草地区と西部の片桐地区を結ぶ大切な橋です。明治時代に木造などの橋が架けられましたが、融雪期などの増水でたびたび流失する被害にあっていました。地元の人々は、県などに新しい橋の建設を再三にわたり要望。その結果、1931(昭和6)年に架設が認められ、1933(昭和8)年3月に完成しました。

幅5.5m、橋長78m、鉄筋コンクリート造りの堂々たるアーチ橋です。建設時、橋がひとまたぎする長さが、山梨県甲州市・祝橋の51.5mから70mへと大幅に伸び「国内最大」でした。当時の新聞は「東洋一」と伝え、優美な近代橋を見るため大勢の村民らが詰め掛けた、と語り伝えられています。

村では新年度、橋周辺の整備に着手し、村民や観光客らの憩いの場づくりを進めます。伊那谷を南北に貫く国道153号から全景が見渡せるように支障木の伐採をはじめ、駐車場、散策路整備や植栽、道路案内板の設置を行うことにしています。将来は、国道側の低地部を埋め立てて整備し、安全面に配慮しながら坂戸橋周辺の景観を楽しめるようにする考えです。

大草地区にある公共の宿・望岳荘は中央アルプスを臨む展望風呂が自慢。珍しいハチ博物館も併設する

国道153号からの坂戸橋への進入路沿いには、桜の古木が毎年みごとな花のトンネルをつくります。今年も道行く人々を存分に楽しませました。四季折々の景色に、優美な橋の存在感が際立ちます。
地図※大きな地図をご覧になりたい方は地図画像をクリックしてください。

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