
滋賀県愛知郡愛荘町。琵琶湖にそそぐ川と里山、自然に恵まれたこの町に年に地度巨大な火柱が立つ。
毎年5月4日に川原(かわら)の御崎(みさき)神社でおこなわれる火祭には本来、先祖供養の意味があるという。たいまつの火が長々と続き、太鼓や鐘の音が暗闇に響く中、500本以上の竹で編んだ大かがりを一気に燃やす祭礼は勇壮そのもの。
各戸で作られた高さ2mに及ぶたいまつに点火され、直径2m以上ある太鼓を担いだアオンジョとよばれる衣装の若衆ら40人とともに御崎神社まで行列が続く。境内では、高さ約15mの大かがり火に点火され、火柱が燃え上がり、その火は数十mの高さまで達する。一面の暗闇と星空を舞うように落ちる火の粉が、幻想的に染めてゆく。
江戸時代から続いているこの祭りは、対岸の村との土地争いが騒動となり、罰せられた村人たちの無事を祈って、また、霊を弔って始まったものと言われ、竹で作った大たいまつに火をつけるのは、騒動に由来するとも言われている。
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