
終着駅の若桜駅構内に展示されているSL。背景の桜に黒の車体がよく映える
中国地方のなだらかな山並みを眺めながら、ゴトンゴトン―。途中の駅舎には、使い古した木製のベンチと、かわいらしい案山子(かかし)の姿が。都会にはない、のんびりとした時間が流れています。
若桜鉄道は、鳥取県東部の郡家駅(八頭町)と若桜駅(若桜町)を結ぶ、19.2kmの単線ローカル線。旧国鉄若桜線として1930年に開通し、87年に第3セクターの鉄道路線となりました。各駅舎は開通当時の原型をとどめていて、有形登録文化財にも指定されています。

開業当時から変わらぬ姿をとどめている「安部駅」。昭和初期にタイムスリップしたよう
途中下車をするなら、個人的には「因幡船岡駅」や「隼駅」、「安部駅」がオススメ。隼駅は、suzukiの大型バイク「隼」ライダーのメッカとして知られるようになってきました。地元では、廃止された寝台特急「はやぶさ」号の車両をこの駅に持ってこよう、という壮大な計画もあります。
安部駅は、あの「男はつらいよ」のロケにも使われたんですよ!!今にも寅さんが駅舎から出てきそうな雰囲気です。各駅には、駅で列車を待つ人や駅で遊ぶ子どもたちを真似て作られた本物そっくりの案山子が置いてあります。これは地元の会社員が寄贈したものです。地元に愛され続けている、遊び心たっぷりの路線なのです。
終点の「若桜駅」に着いたら、駅前を散策してみてください。「カリヤ通り」や「蔵通り」などが残る、とても素敵な街です。また、若桜駅構内では、2007年からSL「C12」を展示しています。蒸気では走りませんが、圧縮空気の力を利用して、駅構内を走行することもできます。機関車の中では小型のほうで、まるで「機関車トーマス」のようなかわいらしいSLです。レトロな若桜の街中に響く「ボーッ」という汽笛も、何とも言えない郷愁を誘います。

鉄道ファンからもバイクファンからも注目を集める「隼」駅。木造駅舎は登録有形文化財となっている
なぜそんなに詳しいかって?実は執筆者は根っからの鉄道マニアなのです。若桜鉄道の魅力を問われるとまだまだ書き足りませんが、百聞は一見に如かず。みなさんもぜひ一度、この楽しいローカル線に乗りにきてください!!
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