
仙台駅2階コンコースにあった政宗公騎馬像
唐突だがパチンコの機種も昨年は空前の戦国物ブームだった。
主人公は、ブームの火付け役になった前田慶次、直江兼続、定番の信長、秀吉、家康と百花繚乱だが、異彩を放っていたのが「CR戦国乱舞」(サミー)だ。 なにせ、わが伊達政宗公が主役なのだ。秀吉が退屈しのぎに奥州を攻めてくるという設定で、政宗公のキャラの立ちっぷり、作画(CG)、演出、BGM、出玉と文句のない出来だった。単騎敵陣に突っ込む政宗公のかっこいいこと。大当たり中の演出だからなおさらだ。
全国の英雄豪傑の中でも伊達藩の政宗公はかっこいい、というのは身びいきすぎるだろうか。20年早く生まれていれば日本の首都は仙台だった、てのも言いすぎか。ゲームの「戦国BASARA」(カプコン)のモチーフになっているように、政宗公のカッコよさは今風のようだ。誤解を怖れずに言えばアニメ的。すでに日本を統一しつつあった秀吉の前に頭を垂れながらも、ヨーロッパとの関係を模索する先見性とスケールの大きさ。無から仙台城下を構築した緻密さと構想力。宮城県人離れというより日本人離れしている。

壮年期を過ごした岩出山・有備館駅で余生(?)を過ごす騎馬像
市内や松島などに残る、ゆかりの名所の中でも、政宗公のカッコ良さを如実に物語るのが、仙台駅構内の騎馬像だった。実にこれが強化プラスチック製。1989年建立で、そう古いものではないが、仙台人の待ち合わせといえば老若男女を問わず「騎馬像前集合」で済んだ記憶が長い。その名所が今はない。2008年3月に、大崎市岩出山の陸羽東線有備館駅に移設されてしまった。岩出山は政宗公が20代半ばから10年あまり居城とした地。以後、幕末まで岩出山伊達家が領した。学問所「有備館」と庭園が今も残る。
小牛田で東北線と分かれる陸羽東線の途中には新幹線の古川駅があり、有備館駅を経て、温泉で名高い鳴子に至る。その先は山形だ。政宗公にごあいさつし、新緑に萌える温泉郷を訪ねたいと柄にもなく思うパチンコおやじだった。
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