
城とサクラ。日本人のこころを打つ何かがひたひたと押し寄せる
サクラ前線が早く訪れる長崎県では、おおむね3月末に見ごろを迎えることが多い。異動時期のど真ん中。転出入が多い部署にとっては、人手が足りず忙しくなる時期だけに、ちょっと悩ましい。
長崎県内でもっとも名前が挙げられるサクラの名所といえば、たぶん大村市の大村公園になるだろう。
花びらの量が豊富で美しく、国の天然記念物にもなっているオオムラザクラをはじめ、公園一帯には約2000本のサクラが花を結ぶ。戦国時代から幕末まで大村氏の居城だった大村城(玖島城)跡の厳かな雰囲気とも相まって、昼でも夜でも春先の独特の情緒をかき立ててくれる。もちろん「全国さくら名所百選」(財団法人日本さくらの会選)にも選ばれている。
大村城は改修時に「築城の名人」「土木の神様」ともいわれる戦国武将、加藤清正に指導を受けたと伝えられているが、当時のままとみられる石垣からは気品、気骨が漂う。一帯は城、石垣、池、並木道…とサクラを引き立てる舞台がそろっており、写真愛好家らが多く訪れることからも、その景色の魅力が伝わってくるというものだ。

花びら舞うサクラのトンネルは、昼でも夜でも圧巻
城跡内にある老舗料亭では、店頭で梅が枝餅が販売されており、ファストフード感覚で楽しむのもいい。
また、サクラが終わると、ツツジ、その後はハナショウブと、6月まで花見を堪能できる。特にハナショウブは園内に数十万本が咲き誇り、多彩なイベントも開かれ盛り上がる。
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