
みんな大好き!足羽山のしだれ桜
福井平野の中心部に独立した小高い足羽山がある。
多数の古墳群からなり、その山頂には第26代継体天皇をご神体とする足羽神社がたたずむ。戦国期には、柴田勝家の北庄城を攻略する羽柴秀吉が本陣を敷いたとされる由緒ある神社だ。
この神社の境内中央には樹齢360年、幹回り3.5メートル、高さ12メートル、枝張り20メートルの「しだれ桜」がある。地面に届くほど垂れた枝には小さな花が無数に咲き乱れて、薄ピンクのドームのように優雅に立ち誇る。古くから「足羽さんのしだれ桜」と親しまれ、福井市の天然記念物にも指定されている。
平均寿命が50~60年という桜の中で、1900年の福井市橋南大火や1945年の福井空襲をくぐり抜けてきたつわものだ。
しかし、この名物桜も老齢のため衰えは避けられない。
同神社は1994年から、食後に残った越前がにの甲羅や足などの殻を土壌肥料として桜の周囲に埋め込む“老化防止策”を施している。数年おきではあるが、すでに五百杯超ものカニ殻が投入された老木は、今年も見事な花を咲かせるだろう。
足羽川堤防を彩る約600本の桜並木も人気の花見スポットだが、たった1本のしだれ桜を見るために、この足羽山を歩いて登る花見客は数多といる。
今年も、越前がにの栄養をたっぷりと吸い取った桜が満開になる季節が待ち遠しい。
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